震災から生まれた絵本 かぜのでんわ

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*かぜのでんわ 【作・絵 いもとようこ】

 あらすじ

山の上に置いてある1台の電話。

この電話、線はつながっていないのに

会えなくなった人に自分の想いを伝えられる電話だと言われているのです。

毎日いろんな動物達が、会えなくなってしまった相手に想いを伝えにきます。

そんなある日、鳴るはずのない電話のベルがリーン、リーンと鳴りだして・・・?

***

2011年3月11日の、東日本大震災。

たくさんの尊い命が一瞬にして消えていきました。

関西にいる私は、東北に住んでいる友人の安否を不安に思いながらも

電話をかけられずにいました。

私なんかが電話をかけた事で、もっと繋がらなければならない人からの連絡を妨げてしまってはならないと思ったのです。

ひたすらテレビを見ては、祈る日々でした。

生きてるよね?そんな簡単にいなくなったりしないよね?

もしもの事を考えては不安で不安で仕方ありませんでしたが、後日友人から連絡が来てしっかりとした声を聞いた時の安堵感は、今でも忘れられません。

だけどあの日、祈るような気持ちで待っていたのに叶わなかった人がいる。

不安が現実になってしまった人がいる。

絶望の淵に立たされている人が今もまだ

いる。

そんな人たちを想って設置された電話ボックスが、被害を受けた地、岩手県にあります。

風の電話ボックス

線の繋がっていない電話。

そこにはこんなメッセージが。

風の電話は心で話します

静かに目を閉じ 耳を澄ましてください

風の音が又は波の音が或いは小鳥のさえずりが

聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい

―かぜのでんわ より

かぜのでんわを設置された方

佐々木格さん (職業;ガーデンデザイナー)

目に見える復興だけではなく、被災者遺族達の心の復興をと考え設置されたそうです。

どうあがいてもどう祈っても

どうにもならない事が、生きていると起こったりする。

乗り越えられない 現実を受け入れられない

それでも私達は、亡くなった人を想って生きていかなければならない。

絵本の対象年齢は?

初めてこの絵本を読んだ時、正直絵本にしなくてもよかったんじゃないのかな?って思いました。

 

絵本であるからには子供が読むかもしれないわけです。

希望の光はあるものの

ただただ悲しい話を読み聞かせても

子供に不安を煽るだけで意味は分からないだろうし・・・ と。

自分達には関係のない世界 なんて知らん顔してればいいわけではなくて

ちゃんと人の痛みを分かる人間になってほしいという想いはあります。

だからうちは、もう少し大きくなってから読み聞かせようと思っています。

電話の意味。

想いを伝えるという事。

もっと時が経っても

自分の周りに被害者がいなくても

あの日の事を絶対忘れないために・・・

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